動物と人間が共存共栄していくためにできること

茅ケ崎市議会議員 小川裕暉
わんにゃんマルシェ実行委員会副代表
大栄建設工業株式会社

ー動物は昔から好きでしたか?子どもの頃に家で何か飼っていましたか?

小川 常に多くの動物を飼っている家庭で育ちました。犬猫はもちろん、保護したトンビやカラスがいたこともあります。今も家の中で犬とインコ、外の専用の小屋で烏骨鶏やウサギを飼っています。

ー動物愛護に興味を持ったきっかけはなんですか?

小川 子どもが小さかった頃に「ペットショップにいる犬が可哀想だから飼ってもいい?」と聞かれ、一緒に様子を見に行ったところ、ガリガリにやせこけた犬が狭いケージに入れられていたので、その場で購入して家に連れ帰りました。
きちんとお世話をして、ご飯もたくさん食べられるようになり、体重も増えてふくふくになったので、元居たペットショップに「こんなにかわいく元気になったよ」と、見せに行こうと連れて行ったところ、犬がペットショップの入り口でブルブル震えて入るのを嫌がったんです。
その様子を見て、きちんと世話をされていなかった?もしかして虐待されていた?
ペットショップの動物が、幸せな子ばかりじゃないのかも?という疑問を持ち始めたのが、動物愛護に興味を持ったきっかけです。

ーわんにゃんマルシェを始めたきっかけも聞かせてください

小川 代表の古知屋さんとは元々知り合いで、市議会議員に立候補したときにも選挙の手伝いに来てくれました。その後、動物愛護活動をしていることを知り、古知屋さんが代表を務める保護犬団体「湘南1Leben」の保護活動にも参加させてもらい、実際の現場を自分の目で見て、そのひどい状況に何とかしたいと強い思いを抱きました。
市議会議員としてではなく一人の市民として、保護犬保護猫を減らすために自分のできることはすべてやりたいと思いました。

ー茅ヶ崎市として動物愛護の政策はありますか?市議会議員として動物愛護に関して実現させたいことはなんですか?

小川 残念ですが、市としての大きな政策は現在ありません。ただ、災害時の避難所への動物の受け入れ(同行避難)に際し、混乱を少しでも減らせるように、各自治体で行う避難訓練の時に、動物の避難場所を想定してテントやケージを設置してもらうなど、市民の皆さんへの周知を進めてもらってはいます。

市民の皆さん全員が動物が好きなわけでも、興味関心を持っているわけでもないので、市議会議員としてやれることについては難しさも感じています。
どこまでが動物愛護?と聞かれたら何とも言えない。
そのような中でも、動物と人間が気持ちよく共存共栄していくためには、飼い主である人間が正しい知識を持ち、モラルとルールを守っていければ、不幸な動物は減るかもしれない。市議会議員としてではなく個人として、エゴにならない動物愛護活動をずっと続けていきたいと考えています。

ーわんにゃんマルシェとしてこれからやっていきたいことはなんですか?

小川 イベント規模を大きくしていく必要は全くないと考えています。
わんにゃんマルシェの開催目的は何なのか?それをきちんと届けられるイベントであり続けてたいです。
譲渡会は、年に1度だけ大きなイベントとして開催するのではなく、小さな規模でも年に数回開催できたらいいと思っています。
わんにゃんマルシェは、動物愛護に関心を持ってくれた方の善意とボランティアで成り立っているイベントなので、関わるすべての人が、無理なく動ける規模で長く続けていくことが重要です。

ー多くの方に一番知ってもらいたいことはなんですか?

小川 動物の命も人間と同じ一つの命だということを理解して、責任をもって飼ってほしい。
ぜひ「犬と私の10の約束」を読んでみてください。

10. 私が死ぬとき、お願いです、そばにいてください。どうか覚えていてください、私がずっとあなたを愛していたことを。

犬と私の10の約束

犬だけじゃなく、動物を飼っている人には、この言葉を忘れないでいてほしいと思います。