小学校高学年を対象とした〝いのちの教室〟を開催したいです
わんにゃんマルシェ実行委員 阿部 千春
保護猫ボランティア団体 「キャットセカンドライフ赤い毛糸」代表
神奈川県動物愛護推進員
ー動物愛護に興味を持ったきっかけはなんですか?
阿部 小さい頃からずっと犬を飼っていたので、猫のことは全く知りませんでしたが、ご近所さんが外飼いされている猫が、なぜか私の家の敷地に通って来るようになったんです。痩せていて具合が悪そうで、聞けば15歳とのこと。飼い主さんは放任主義?のようでした。
見かねて病院へ連れて行き、治療を始め、その頃、我が家には動物がいなかったので、看取りを覚悟でお世話をすることに。
わがままなおばあちゃん猫でしたが、その後、20歳まで猫生を全うしてくれました。
その猫をきっかけに、猫の奥深い魅力を知り、猫専門の勉強をし、また、外で生きなければならない猫たちのことも考えるようになりました。
ー保護猫団体ではどのような活動をされていますか?
茅ヶ崎市地域猫モデル地区のボランティア活動を続けて10年目です。
具体的には、野良猫たちを捕獲し、不妊去勢手術をして、地域猫として元の場所に戻しています。よって、外での給餌と掃除は毎日欠かさず行っています。
安全な場所が確保できない、または怪我や病気の場合など、不妊手術後にリリースできない猫は、私たちの団体で一時保護をして里親探しをしますが、個人の許容範囲は限られますので、家猫になれない猫をずっと家に置いておくことはできません。
飼い主さんから相談を受け、行き場の無い飼い猫を保護施設に送る手伝いをすることもあります(費用負担は飼い主さん)。
これは管轄エリアによっては、保健所に入ると殺処分されてしまうためです。
外で生きなければならない猫たちに関わると、どうにかしたい気持ちと現実と狭間で、もどかしく感じることばかりです。
ーわんにゃんマルシェを始めたきっかけを聞かせてください
阿部 代表の古知屋さんとは、保護犬保護猫活動を通じての知り合いで、動物にかかわる人たちで何かできないかなとの思いで共感しあい、一緒にわんにゃんマルシェを始めました。
ーわんにゃんマルシェとしてこれからやっていきたいことはなんですか?
愛玩動物の適切な飼育方法はもとより、保護猫がたくさんいる理由や、外で生きる〝飼い主のいない猫〟に対する認識を広く伝えていくために、小学校高学年を対象に〝いのちの教室〟のような機会を作りたいです。保護動物のブームに留まらず、もっと掘り下げて、悲惨な実情も前に出し、知識を得て貰うのも必要だと考えています。